「SHELT‘N」クリニックC4 - トモセラピーによる先端医療でがんの再発や多発転移、がんの末期などで「手立てがない」とされた方の治療を行います

〒151-0062 東京都渋谷区元代々木町33番12号

トモセラピーとは

トモセラピーとは  - 当院のがん治療 -
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トモセラピーによる治療の優れた機能と特徴

トモセラピー

当院のトモセラピー

トモセラピー(Tomotherapy)はアメリカで開発されたがんの放射線治療機器。
病巣を包み込みように放射線を照射し、正常組織への線量を軽減できるため、"がんに厳しく身体に優しい治療"が可能な治療システムです。
クリニックC4では開院以来、治療の中核を担っています。

トモセラピーによる治療の優れた機能の第1は強度変調放射線治療(IMRT)です。

強度変調放射線治療(IMRT)とは

がん病巣の複雑な形状にあわせて放射線の方向、位置、照射範囲、照射時間を適切に調整する治療法です。

放射線治療は、がん細胞に高エネルギーの放射線を照射することでがん細胞のDNAに直接作用して細胞の分裂能力を失わせたり、アトポーシスを増強させたりすることで、がん細胞を死滅させます。局所療法のため全身への影響が少ない治療法ですが、従来型の放射線治療では、がん細胞の周囲にある健康な細胞へも照射されてしまうことが避けられませんでした。

トモセラピーによる治療は、放射線の照射元がCTのように患者さんのまわりを螺旋状に回転しながら、細い照射ビームを複数組み合わせて照射します。
これを事前のCTで得られたがんの立体的な形状データをもとにプログラミングされた制御機能によって正確にコントロールし、がん病巣のみに集中した照射を行うことができます。

強度変調放射線治療(IMRT)

第2の特徴として画像誘導放射線治療(IGRT)を組み合わせることができます。

画像誘導放射線治療(IGRT)とは

トモセラピーによる治療は内臓されたCT機能によって照射の直前に撮影を行います。その画像データをもとに照射位置を瞬時に自動修正することで、さらに高い精度の放射線照射を実現します。

こうして高い精度でがん病巣に限定した照射を行うことから、通常の放射線治療より「低い放射線レベル」で治療効果をあげることができ、それによって正常な細胞へのダメージが少ない、体にやさしい治療を行うことが可能になります。

トモセラピーによる治療の特徴

  • 治療時に痛みや出血はありません。
  • 複数のがん病巣を同時に治療する事が可能です。
  • 治療直前にがん病巣が体内のどの位置にあるかを正確に把握できるので、的確にがん病巣への集中照射が可能です。
  • 正常な組織への被曝を抑えられる事で、副作用は少なくて済みます。
  • 通院による治療が主であり、1回あたりの照射時間は通常5〜20分程度です。

トモセラピーによる強度変調照射について

トモセラピー装置は、強度変調照射に特化した放射線治療装置であり、その特徴等については他の病院の相当するサイトも参照してください。

当院では、我が国の保険診療で認められている強度変調照射だけでなく、トモセラピーの最大の特徴である多発病変に対する同時放射線治療に積極的に応用しております。これらの治療が有用であることは、多くの海外論文でも紹介されております。

Tumori Jul-Aug 2011;97(4):484-91.
Helical tomotherapy for meningiomas of the skull base and in paraspinal regions with complex anatomy and/or multiple lesions
Stephanie E Combs et al.

Int J Radiat Oncol Biol Phys 2009 Apr 1;73(5):1517-24.
Early clinical experience and outcome ofhelical tomotherapy for multiple metastatic lesions
Ik Jae Lee et al.

多発病変への同時照射による副作用としては、一般的な放射線治療の副作用である周辺正常組織被ばくによる放射線障害以外に全身的に生じる恐れのある放射線の急性影響(骨髄被曝による白血球、血小板の低下、腹部の低線量被曝による嘔気嘔吐など)のリスクが認められます。
当院ではこれらのリスクを軽減するべく病変に集中させた治療計画を実施するとともに生じた場合には必要な薬剤で対応を行っております。

放射線外照射装置の比較

  領域
照射
長体軸
照射
定位
照射
複数
定位
IMRT 特徴・コメント
通常型直線加速器
可能

可能
×
不可
×
不可
×
不可
基本の装置
多分割絞(MLC)加速器
良好

可能
×
不可
×
不可

可能
多分割絞が装着されたことにより、不必要な照射面積の遮蔽が容易になった。
定位仕様MLC加速器
良好

可能

良好

可能

可能
定位照射実現のための機械精度をあげ、専用の患者固定装置を導入。
特殊仕様加速器 ノバリス
良好

可能

良好

可能

可能
照射中心の位置情報を画像ガイド化し、位置補正を自動化。
サイバーナイフ ×
不可
×
不可

良好

可能

可能
患者位置情報を画像ガイド化し、一定サイズの照射野を三次元的に制御。
トモセラピー
可能

良好

良好

良好

良好
患者位置情報をCT画像ガイド化し、回転系IMRTを基本照射技法とする。
特殊放射線源 陽子線
可能

困難

可能
×
不可

可能
生物学的効果はX線に準じ、照射容積はIMRTに準じる。
重粒子線
困難
×
不可

可能
×
不可

可能
生物学的効果はX線を凌駕し、照射容積はIMRTに準じる。
中性子捕獲 ×
不可
×
不可
×
不可
×
不可
×
不可
生物学的効果は最高、照射範囲の制御はほとんど不可能。
  領域
照射
長体軸
照射
定位
照射
複数
定位
IMRT
特徴・コメント
通常型直線加速器
可能

可能
×
不可
×
不可
×
不可
基本の装置
多分割絞(MLC)加速器
良好

可能
×
不可
×
不可

可能
多分割絞が装着されたことにより、不必要な照射面積の遮蔽が容易になった。
定位仕様MLC加速器
良好

可能

良好

可能

可能
定位照射実現のための機械精度をあげ、専用の患者固定装置を導入。
特殊仕様加速器 ノバリス
良好

可能

良好

可能

可能
照射中心の位置情報を画像ガイド化し、位置補正を自動化。
サイバーナイフ ×
不可
×
不可

良好

可能

可能
患者位置情報を画像ガイド化し、一定サイズの照射野を三次元的に制御。
トモセラピー
可能

良好

良好

良好

良好
患者位置情報をCT画像ガイド化し、回転系IMRTを基本照射技法とする。
特殊放射線源 陽子線
可能

困難

可能
×
不可

可能
生物学的効果はX線に準じ、照射容積はIMRTに準じる。
炭素線
困難
×
不可

可能
×
不可

可能
生物学的効果はX線を凌駕し、照射容積はIMRTに準じる。
中性子捕獲 ×
不可
×
不可
×
不可
×
不可
×
不可
生物学的効果は最高、照射範囲の制御はほとんど不可能。