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がん以外にも緩和ケアは可能?

緩和ケア中のお食事はどんなもの?通常の食事との違いとは?

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緩和ケアのQOL維持・向上には食事管理が大事

緩和ケアの最大の目的は、患者さん本人やそのご家族のQOL(生活の質)を維持・向上させることにあります。
QOLの維持・向上に資する要素には様々ありますが、それらのうち非常に大事な要素の1つが食事です。

人は、食事をしている時に幸福を感じるものです。
QOLの維持・向上が緩和ケアの目的である以上、緩和ケアの一環として食事管理がとても大切であることは理解できるでしょう。

ただし、がんが進行した患者さんの中には、食欲不振や味覚障害、嚥下障害などの影響により、思ったように食事を摂れない方もいます。
そのような患者さんにおける食事を通じたQOLの維持・向上のため、緩和ケア病棟などでは、管理栄養士が中心となって患者さんの状態に応じた様々な食事管理が提供されています。

緩和ケアの食事における管理栄養士の役割

緩和ケアの一環としての食事管理は、管理栄養士が中心となって行われています。
緩和ケアにおける管理栄養士の主な役割を見ておきましょう。

栄養アセスメント

栄養アセスメントとは、患者さんの栄養管理に役立てていくため、個別での栄養状態を検査・分析することです。
栄養不足や過剰な栄養摂取がないかどうかを確認の上、代謝亢進の程度、体重変化、体組成、食事歴、薬歴などを総合的に把握します。

栄養管理

栄養アセスメントの結果をベースとし、各患者さんの状態を考慮しながら適切な栄養管理をしていきます。
放射線治療や化学療法による食欲低下、吐き気、味覚障害などにも対応します。

「がん病態栄養専門管理栄養士」とは

がんの治療や予防、ケアなどに対し、食と栄養の面から貢献することを目的に、2014年、日本栄養士会と日本病態栄養学会が共同で創設した認定資格が「がん病態栄養専門管理栄養士」。

がんにおける栄養管理や栄養療法などの高い専門能力を基に、栄養の専門家としてがんに特化した管理栄養士の育成、およびチーム医療への連携強化を図ることが「がん病態栄養専門管理栄養士」の役割となります。

食事の出し方の工夫

がんの患者さんの中には、日常に近い状態で食事を楽しめる方もいれば、嚥下障害などによって食事が難しい方もいます。

患者さんそれぞれの状態に応じ、工夫して食事を出すことが大切です。

以下では、患者さんの状態などに応じた様々な食事の工夫の例をご紹介します。

咀嚼機能が低下している場合の工夫

咀嚼機能(噛む働き)が低下している方に対しては、一般に「きざみ食」や「流動食」が提供されています。

きざみ食

「きざみ食」とは、食べ物を5mm~1cm程度に細かく切り刻んだ食事のこと。
噛む働きが低下している方には、有効な食事の工夫の1つとされています。

ただし「きざみ食」を提供する場合には、噛む働きだけではなく、飲み込む働きも十分にあるかどうかを確認することが大事です。
噛む働きが低下している方の中には、唾液が不十分で飲み込むことが苦手な方や、誤って気管に入ってしまいがちな方も少なくありません。
問題なく飲み込めているかどうかを確認しながら「きざみ食」を提供することが大事です。

流動食

また、「流動食」とは、固形物を除去した流動タイプの食事のこと。
牛乳やジュースなどはもちろんのこと、具のないスープ、くず湯なども流動食としてよく用いられています。

咀嚼機能がなくても楽しめること、消化が良いこと、味が淡泊で刺激が少ないことなどが「流動食」のメリットです。
ただし、「きざみ食」と同様、嚥下機能が低下している方に提供する場合には、飲み込む力が十分かどうかを確認する必要があります。

食欲不振の場合の工夫

治療などの影響で食欲不振に陥っている患者さんに対しては、果物やゼリー、麺類などの食べやすい「食欲不振食」と呼ばれる食事を提供することがあります。

無理に食べてもらうよう促すのではなく、基本的には患者さんの気分が乗っている時に食べられるものだけを食べてもらう、という姿勢が基本。
タンパク質が豊富な食品の中から、患者さんの口に合うものをセレクトします。
栄養不足にならないよう、栄養補助食品を利用しても良いでしょう。

食欲不振食を提供する際にも、患者さんの嚥下機能に応じたものを提供することが前提です。

吐き気がある場合の工夫

治療によって吐き気が予想される場合には、治療前に軽い食事を提供するようにします。
治療が終わってから数時間は、嘔吐を避けるために固形物の提供は控えましょう。

ある程度のものを食べられる状態に戻っても、胃の負担が少ないものを数回に小分けして食べることが大切です。

味覚変化がある場合の工夫

口の中の清潔を保ち、味を感じやすい口腔環境を維持することが前提。
その上で、違和感のある味付けは避け、様々な味付けの食事を試して患者さん本人の反応を確認してみましょう。

口の中が乾燥している患者さんも多いので、汁物やあんかけ料理など、水分を含んだ食事が喜ばれることもあります。

患者さんが「食べたい」食事を提供

患者さん本人から「何を食べたいのか」を率直にヒアリングし、希望の食事を提供します。
常に希望通りの食事を提供すると栄養が偏ってしまう恐れがあるため、例えば週1回程度と頻度を決めるようにします。

また、嚥下機能が低下している患者さんに対しては、食べたいものをゼリー状にするなど何らかの対策が必要です。

患者さんが「食べたい」時にすぐ食事を提供できる準備

患者さんは、体調などの影響で決まった時間に食事を摂れないことが多くあります。
患者さんが「食べたい」と思った時にすぐ食事を提供できるよう準備しておくことも、緩和ケアにおける食事管理では大切なポイントです。

一人ひとりの患者さんの味覚に合わせて味付けを工夫

「塩味だけ強く感じる」「甘みだけ強く感じる」「全般的に味が濃く感じる」など、患者さんによって味覚が異なる場合があります。
一人ひとりの患者さんの味覚に合わせ、適切な味付けの食事を提供するようにしましょう。

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行事食の提供

お正月はおせち料理、夏は鰻の蒲焼き、彼岸はおはぎ、クリスマスはケーキ、大晦日は年越しそばなど、行事食を提供すると多くの患者さんから喜ばれます。
患者さん一人ひとりの嚥下機能に応じ、適切に加工することが大切です。

かみ出し食

嚥下機能が非常に低下しているものの、少量の水分程度であれば飲み込むこともできる患者さんに対しては、噛んでから吐き出す「かみ出し食」を提供することがあります。
飲み込まず、口の中で味や食感だけを楽しむための食事です。

経口摂取が難しい場合の栄養管理

栄養摂取の方法を大きく分けると3種類あります。
経口栄養法、経腸栄養法、経静脈栄養法です。これらのうち、上では経口栄養法について説明しました。

ただし、緩和ケアを受けている患者さんの中には、嚥下障害などによって口を通して食事が難しく、栄養の摂取量が少ない方もいます。
そのような患者さんの栄養補助を目的に、経腸栄養法と経静脈栄養法が行われることがあります。

経腸栄養法

「腸を使えるならば腸を使う」という栄養補給の原則に従い、経鼻チューブを胃や空腸に留置したり、胃ろうや腸ろうを作成したりなどして栄養を補給する方法です。

経静脈栄養法

鎖骨下静脈や抹消静脈などにカテーテルを留置し、生命維持に必要な栄養素を点滴で直接注入する方法です。
消化管(腸)の働きが不十分な患者または、消化管を使用すべきではないと医師が判断した患者に対し、経静脈栄養法が行われることがあります。

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