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がん以外にも緩和ケアは可能?

緩和ケアによって生存期間が延びることはあるの?

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緩和ケアによって生存期間が伸びる可能性あり

患者が抱える心身の苦痛や社会的問題などを和らげる目的で行われる緩和ケア。
一般的に緩和ケアは、がん等による心身の苦痛を和らげる処置と理解されていますが、アメリカから報告された研究では、がん患者の生存期間を伸ばす可能性もあることが報告されました。

2010年にアメリカのTemel氏らが「New England Journal of Medicine」に公表した論文では、緩和ケアは苦痛を和らげるだけではなく、生存期間を伸ばす可能性も示唆されています。

論文の概要

被験者は転移をともなう非小細胞性肺がんと診断された151人の患者。
被験者を「標準的ケア+緩和ケア」と「標準的ケア」の2つのグループに分け、診断後の経過を観察しました。

「標準的ケア+緩和ケア」のグループでは、緩和ケアを「早期から定期的に」受ける形としました。一方で「標準的ケア」のグループでは、緩和ケアを「必要に応じて」受ける形としました。

それぞれのグループの経過を観察した結果、「標準的ケア+緩和ケア」を受けていたグループのほうが抑うつは少なく、かつ生存期間の中央値が統計学的有意に高いことが判明。
加えて、「標準的ケア」のグループに比べ、「標準的ケア+緩和ケア」を受けていたグループのほうが生存期間を約2.7か月伸ばす結果となりました。

参考までに、本庶佑氏(2018年、ノーベル生理学・医学賞受賞)が開発に関わった「オプジーボ」は、進行肺がん患者における生存期間の延長効果が約2.8か月だったと報告されています。
「標準的ケア+緩和ケア」は、実に「オプジーボ」に匹敵するほどの生存期間の延長効果が示唆された形です。

ただし、「標準的ケア+緩和ケア」に関する本格的な研究は、現状においてTemel氏らの実績しか報告されていません。
「標準的ケア+緩和ケア」を受ければ「必ず生存期間が伸びる」と証明されたわけではない点に注意が必要です。今後のさらなる研究が待たれます。

そもそも緩和ケアとは何か?

「標準的ケア+緩和ケア」による生存期間延長の可能性を理解したところで、ここで改めて「緩和ケア」に関する基本を理解しておきましょう。

緩和ケアとは、がん等の患者に対して各種のケアを提供し、そのQOL(生活の質)を高めていくことを言います。
具体的には、次の4点のケアを通じて患者のQOL向上を目指します。

身体的苦痛の緩和

WHOの定義に基づいた疼痛治療などを通じ、技術的なアプローチで患者の身体的苦痛の緩和を目指します。

精神的ケア

医師(精神科)、臨床心理士、音楽療法士、緩和ケア認定看護師などによるカウンセリングや投薬を通じ、患者の心の苦痛緩和を目指します。

社会的支援

ソーシャルワーカーなどの専門家による助言を通じ、患者が抱えている治療費や社会的な問題などの解決を目指します。

患者に適した療養環境の提供

入院をともなう緩和ケアを受ける患者に対し、少しでも自宅にいる時と同じような療養環境を提供し、患者が少しでも自分らしく生活できるよう支援します。

緩和ケアチームとは

緩和ケアは、特定の緩和ケア専門家のみが行うものではありません。様々な分野の専門家がチームを組み、それぞれの専門性を活かしながら提供するものとなります。
これら緩和ケアに関わる専門家のチームを、「緩和ケアチーム」と言います。

以下、緩和ケアチームを構成する主な専門家を見てみましょう。

医師

がん治療を担当している主治医の他、疼痛緩和を専門とする医師や心の治療を専門とする医師などが緩和ケアチームに参加することもあります。

看護師

患者の身体的苦痛や精神的苦痛、社会的苦痛等が少しでも和らぐよう、日常的に看護師が様々なケアを行います。

薬剤師

薬の飲み方の工夫をアドバイスしたり、薬の副作用に対する患者の不安を和らげたりします。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士

リハビリ専門家としての視点から、日常生活に無理のない動作の練習などをサポートします。

臨床心理士

患者の心の苦痛を緩和させるため、各種のカウンセリングやヒアリング、アドバイスなどを行います。

管理栄養士

身体的・精神的苦痛などによって食事を十分に摂れない患者に対し、適切な食事の摂り方などをアドバイスします。

ケアマネージャー

在宅緩和ケアを受ける患者等を対象に、在宅療養全般をサポートします。

ソーシャルワーカー

患者が抱える経済的・社会的な問題に関し、具体的な解決法をアドバイスします。

基本的緩和ケアと専門的緩和ケア

緩和ケアは、専門性を基準として「基本的緩和ケア」と「専門的緩和ケア」の2つに分類されます。

それぞれの違いを確認しておきましょう。

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基本的緩和ケア

手術、抗がん剤治療、放射線治療など、がん治療に関わるすべての医療従事者が提供する一般的な緩和ケアを、基本的緩和ケアと言います。

がん治療に関わるすべての医師は、2日間の「緩和ケア研修」に参加して基本的緩和ケアの知識・技術を習得します。

専門的緩和ケア

主治医や担当看護師などによる基本的緩和ケアでは対応できない状況の場合、より専門的な緩和ケアのトレーニングを受けた専門家が対応する形となります。これを専門的緩和ケアと言います。

病棟はもちろんのこと、自宅でも専門的緩和ケアを受けることができます。

緩和ケアについて詳しく相談できる窓口

緩和ケアに関する詳しい相談については、全国にある「がん相談支援センター」が窓口となっています。 患者だけではなく、家族や地域の方々など、誰でも無料で相談できる窓口となっているため、緩和ケアについて知りたいことがある方は、いつでも気軽に利用してみましょう。

「がん相談支援センター」がある場所

「がん相談支援センター」は、全国のがん拠点病院や地域がん診療病院、小児がん拠点病院などに設置されています。
病院によっては、「がん相談支援センター」ではなく「医療相談室」「地域医療連携室」「医療福祉相談室」と称している場合もあるので、詳しくは自治体の保健窓口等で確認してみましょう。

国立研究開発法人国立がん研究センターの以下のHPでも、がん支援センターの場所を検索できます。こちらも参考にしてください。

「病院一覧(全国)」(国立研究開発法人国立がん研究センター)

「がん対策基本法」と「がん対策推進基本計画」について

日本における「三大疾病」の1つとされるがん。
がんは国民病とも言われるような状況の中、病院などの現場だけではなく、国も様々ながん対策を検討し実施しています。

国の具体的な取り組みとして、以下「がん対策基本法」と「がん対策推進基本計画」の2つに注目してみましょう。

がん対策基本法

1984年以降、国は10年ごとに目標を掲げる形で、がんに対する対応策を検討してきました。
その検討の積み重ねは、2006年の「がん対策基本法」の成立で結実しました。
がんの治療法や予防法の他、効率的な早期発見などのために制定された法律です。

2016年には改正がん対策基本法が成立。治療や予防だけではなく、がん患者の雇用やがんに対する教育の推進、がん患者が安心して暮らしていける社会構築のための項目も加わりました。

がん対策推進基本計画

「がん対策基本法」に基づき、国が策定した具体的計画として「がん対策推進基本計画」が作られました。

こちらは2012年に計画が改定されています。
がんと診断された時点からの緩和ケアの推奨、がん診療に携わるすべての医療従事者における基本的緩和ケアの習得、拠点病院を中心とした緩和ケアチームや緩和ケア外来の充実などが項目化されました。

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