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緩和ケアに関する4つの誤解について解説

緩和ケアに関する4つの誤解について解説

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ここでは、正しい知識を持って緩和ケアを安心して受けられるように、緩和ケアは終末期の医療、対応できるのは身体の痛みだけ…といった緩和ケアに対する誤解を解いていきます。

緩和ケアに関する誤解1.終末期医療との混同

ネットで緩和ケアに関しての認識を調べてみると、「ホスピス」「積極的な治療は行わない」といった意見を見かけます。
「緩和ケア=終末期医療」と誤解している方はまだまだ多いのではないでしょうか。

WHO(世界保健機関)はがん緩和ケアを「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族が抱えている身体的、精神的、社会的、スピリチュアルな苦痛を早期に診断し、適切に対応・治療することでQOL(生活の質)を向上させる医療」としており、日本でも2007年に治療の早期段階からの緩和ケアの実施を掲げています。

しかし、日本緩和医療学会の「一般市民を対象にした「緩和ケア」に関する認識度調査報告書」によると、「緩和ケアはがんの終末期だけでなく、がんの初期から治療と一緒に受けることができる」と知っているのはわずか14.4%で、多くが全く知らない(58.5%)と回答しています。

※参照:一般市民を対象にした「緩和ケア」に関する認識度調査報告書(平成22年度対象・Ⅱ調査結果の概要)(日本緩和医療学会)

がんに伴う苦痛は身体的な痛みだけでなく精神的な苦痛などもあり、闘病の不安によってうつ病などの精神疾患に陥ることもあります。さらに死の恐怖や経済的問題、家族との問題など、患者はさまざまな問題に直面します。
緩和ケアはがんの通常の治療と同時に行うことで、適切な食事や睡眠をとることができるようになり、精神的にも前向きになれるという効果をもたらします。

アメリカのハーバード大学で行われた研究では、ステージ4の進行がん患者に対し、抗がん剤治療のみ受けるグループと治療と並行して緩和ケアチームが月に1度のサポートをするグループに分けて経過を調査したところ、緩和ケアを受けたグループの患者のQOLが上がったうえ、うつ症状が軽減するなどの効果が確認されました。

さらに驚くべきことに、延命効果が2.7か月であるとも報告されており、この結果を鑑みて広く早期の緩和ケアが導入されることが期待されています。

※参照:Early palliative care for patients with metastatic non-small-cell lung cancer(National Library of Medicine(海外文献))

しかし、緩和ケアを担う医療スタッフ(医師・看護師)の数は増えてはいるものの全国的にはまだまだ不足しており、緩和ケアを担う人材の育成が急がれています。

緩和ケアに関する誤解2.緩和ケアは痛みの治療のみ?

緩和ケアは身体的な痛みのみ取り除くと考えていらっしゃる方も少なくありませんが、がん患者が感じる痛みには4つの側面があり、この4つの痛みが大きく影響し合っています。
緩和ケアは身体的な痛みだけでなく、この4つの痛みを包括的にケアするもの。これを「トータルペイン」と言い、具体的には以下のようなケアがなされます。

1. 身体的苦痛

がんの身体的な痛みは、がん細胞が痛みを感じる神経を刺激するために起こります。痛みの箇所は骨や内臓などさまざまで、転移によって起こることも。このようながんによる身体的な痛みのことを「がん性疼痛」と言います。

がん性疼痛だけでなく、がん治療では吐き気や薬の副作用、呼吸困難など、さまざまな苦痛や痛みを伴うことがあります。

緩和ケアではこのようながん性疼痛や治療過程における苦痛に対し、薬物療法を中心としたケアを受けることで苦痛を緩和することができます。

2. 精神的苦痛

身体的な痛みだけでなく、治療に対する不安や病名告知のショックや不安、再発・転移・死の不安など、がん患者にはさまざまな精神的苦痛が生じます。
長期間辛い精神状態におかれ、日常生活への支障が続くようであれば、うつ病などの精神疾患の可能性もあり、精神科・心療内科による治療が必要になります。
初期段階で専門の医師や看護師に精神的苦痛について相談することで、心が落ち着き、気持ちを前向きにすることができます。うつ病などの精神疾患に陥らないためには、早い段階での精神的な緩和ケアが欠かせません。

3. 社会的苦痛

身体的痛みや精神的苦痛が起こると同時に、がん患者には社会的な問題も降りかかってきます。

その一つが経済的な問題。医療費の負担増加、休職や退職による収入の減少は、今後の社会生活に大きな影響を及ぼします。

それ以外にも、家計の問題や子どもの学校教育、親や配偶者の介護問題など、がんが発覚することでさまざまな問題が持ち上がって来るでしょう。その影響で家族との関係が壊れてしまったり、離婚や虐待、家庭内暴力といった大きな問題に発展してしまったりすることも。

社会的苦痛については、病院にいる専属の医療ソーシャルワーカーが相談に乗ってくれます。例えば経済的な問題であれば、保険や福祉制度などを活用して患者本人や家族の負担を軽減し、関係機関との調整を図りながらサポートして貰えるのです。

h4 class="prt_prgttl_knw">4. スピリチュアルペイン

スピリチュアルペインとは、病気や死に直面することでそれまでの人生を支えていた生きる意味や目的が脅かされたり、死後の不安や罪悪感といった苦しみを感じたりすることを言います。
緩和ケアチームのがん患者に関わるスタッフは、こうしたスピリチュアルな痛みについても患者と家族に寄り添ってくれます。

緩和ケアに関する誤解3.医療用麻薬で中毒になる?

緩和ケアで用いる身体的苦痛を取り除く薬のひとつに、「医療用麻薬」があります。

麻薬と聞くと覚せい剤や大麻、コカインなど、日本や世界で問題になっている薬物のイメージが強いため、医療用麻薬も同じものだと思い込み、使うのを躊躇したり不安に思ってしまう…というのも、緩和ケアにまつわる根強い誤解のひとつです。

医療用麻薬は覚せい剤や大麻などとは違って医療用に開発されているため、適切に使用すれば安全で効果的な薬剤。痛みがある状態で使用するのであれば、中毒にはなりません。

医療用麻薬には一般的に有名なモルヒネをはじめ、オキシコドン、フェンタニル、メサドンなどがあり、剤形の種類も錠剤や粉薬、パッチ、注射などさまざま。他の薬と同様に副作用があり、代表的なものでは便秘、吐き気、眠気などを生じることがありますが、こうした副作用はそれらを改善する薬を用いることで軽減できます。

医療用麻薬を含めた麻薬は医師・歯科医師・獣医師でしか使うことができず、麻薬の管理者は医師・歯科医師・獣医師・薬剤師のみ。それ以外の者が医師等の許可なしに使用するのは法律で禁止されています。

厳格に管理され、法律で許可された者しか投与できない薬剤ですので、患者とその家族(介護者も含む)は安心して使用することができますが、子どもやペット、認知症患者の手の届かない場所に管理する、他人に医療用麻薬を渡さないなど、十分な管理体制が必要なため、自宅等で使用する際は医師の指導の下で行うことが重要です。

緩和ケアに関する誤解4.治すための治療は受けられない?

がんによる苦痛は身体的、精神的、社会的な苦痛、スピリチュアルペインの4つのトータルペインからなり、その苦痛は想像以上のもの。そのため、緩和ケアは末期がんになってから受けるものではなく、がんが発症した出た段階から受けるものへと変わってきました。

がんの治療で辛くなったら、緩和ケアチームのサポートを早い段階から受けましょう。緩和ケア施設はがん専門の病院や大学病院、総合病院だけでなく、緩和ケア専門のクリニックや在宅クリニックなどもありますから、さまざまな施設の中で自分に合った施設・スタッフと関係を作っておくのが肝要です。

緩和ケアが始まったら「治療の手立ては無い」ということだというのもよくある誤解ですが、仮に末期がんと診断されても、緩和ケア病棟のある病院(ホスピス)に入るのではなく、治療という選択ももちろん可能。薬物療法・手術・放射線治療などがあります。

根治的な治療適応だけでなく、症状を緩和する目的で適応されるバイパス手術、ステント術、低容量化学療法、放射線治療があげられます。

私たちクリニックC4は『がんをあきらめない』