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がん以外にも緩和ケアは可能?

がん以外にも緩和ケアは可能?

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緩和ケアと聞くと、「がん患者しか受けられない」というイメージをお持ちではありませんか?実は、緩和ケアは本来がん以外の疾病でも受けられるもの。ここでは、がん以外の緩和ケアについて紹介します。

がん以外の患者への緩和ケアの実態

現在の日本では、がん以外の患者に緩和ケアはあまり行われていません。 原因は、主に3つあります。

  1. がん以外の病気だと、症状緩和のための薬物療法で適応外処方が多い
  2. がん以外の病気だとがん患者のようにはっきりと状態が悪くなるわけではないので、いつが終末期なのか患者の将来の予測が難しい
  3. がん以外の病気について、緩和ケアに関する診療加算が算定できない

腎疾患や心不全や慢性閉塞性肺疾患※1 など、がん以外の病気の方もがん患者と同じように苦痛や不安を感じています。ただ、これらの症状はがんと違い、余命宣告や急激に容態が悪化するといった症状の変化の目安がありません。
「緩和ケアをいつからはじめるのか?」という明確な目安がないため、今ある症状の緩和のための薬物療法のみとなってしまっているケースが多いのです。
日本における包括的な緩和ケアは、現時点ではがん患者のみに限定されているといってもよいでしょう。がん以外の病状について緩和ケアを導入することが必要であると分かっていても、人材不足や環境設備等を加味すると極めて難しい状態なのです。
今後、がん以外の病気に関しても緩和ケアを受けやすい環境や人材育成できるシステム・制度が求められていくでしょう。

※1 (COPD)気管支の炎症や肺胞の破壊により呼吸機能が低下する病気。肺気腫や慢性気管支炎など

※参照:日本緩和医療学会代議員を対象とした実態調査「わが国における非がん疾患に対する緩和ケアの現状」

日本と海外の緩和ケア、対象疾患の違い

日本と海外では、緩和ケアの対象になる疾患が異なります。どのような違いがあるか、具体的にアメリカと比べてみましょう。

アメリカでの緩和ケアの対象者は疾患の種類で決まるのではなく「余命 が6か月以内であると医師によって診断された者」となっている一方、日本では「末期の悪性腫瘍または後天性免疫不全症候群に罹患した者」と疾患が限定されています。

日本が緩和ケアについて疾患を限定しているのは、現時点ではがん患者の数に対してすら緩和ケア病棟の数が不足していることが原因。緩和ケア病棟に入院できない患者さんは、一般病棟もしくは在宅で緩和ケアを受けることになります。

在宅による緩和ケアも充実しているとは言い難く、専門医の数が少ないため1週間に1回の緩和ケア専門医の往診が2週間に1回になってしまった患者さんもいるようです。

緩和ケア対象の疾患が限定されている理由には、保険も関係しています。アメリカは公的医療保険の対象外、日本は公的医療保険の保障対象となっているため、金銭的な問題からも疾患を制限しているという事情があるのです。

※参照:今村みづ穂「緩和ケアにおける日米比較」

がんとがん以外の患者との緩和ケアの違い

がんとがん以外の患者との緩和ケアについて、どちらも到達点(穏やかに人生を終える)は同じであってもそれぞれ症状の過程がちがうため、一概に同じ緩和ケアとは言えません。症状が悪くなる様子は疾患によって異なり、疼痛緩和のための薬剤には使用制限が設けられているため、同一の緩和ケアを施すことは物理的にも症状の違いからも不可能なのです。

例えばがんについては、死にいたる1~2ヶ月前から急激に日常生活動作が低下して介助が欠かせなくなり、疼痛・呼吸苦・倦怠感などの諸症状が顕著になります。徐々に状態が悪くなってくるので今後の見通しがつきやすく、緩和ケアについても治療計画が立てやすい傾向があります。

一方、慢性の心不全や呼吸不全については、がんのように段階的に容態が悪化するわけではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返す、波をうつような状態。どのあたりが終末期といえるのか、がんに比べると判断が非常に難しくなります。
使用する薬剤についても、たとえば強い痛みの緩和にかかせない疼痛緩和の中心的な薬剤であるオピオイド鎮痛薬※1 は、がん患者以外には使用できないという制限があります。

このように、癌か癌以外の病状かで与えられる緩和ケアに違いや制限があることが、特にがん以外の疾患に対する緩和ケアはあまり行われていない現状に繋がっているのです。

※1 ケシから採取されるアルカロイドや、そこから合成された化合物で、がんの疼痛の管理のような強い痛みの鎮痛に使われる。

※参照:本内科学会雑誌 第96巻 第 8 号・平成19年 8 月10日 「非がん患者の終末期ケア(エンドオブライフケア)について」

末期がんではないがん、非がん患者への緩和ケアの効果

より良く生きるように、より良く人生を終える。緩和ケアは本来、すべての患者が病気と診断された時から始めるのが効果的なもの。痛みをとるだけはなく、穏やかな治療をうけることで生活の質(QOL)が上がり、それに伴って寿命が延びる可能性すらあるのです。

癌かがん以外の疾患で区別したとしても、最終的に本人はもちろんのこと、誰も経験したことがない死というゴールは同じ。看護師やカウンセラー、緩和ケア専門医師などのチームによる緩和ケアを受けた場合、紆余曲折はあったとしても、本人だけでなく家族にとっても1人で問題を抱え込むようなことは少なくなるに違いありません。

疼痛に耐え、苦悶の症状を浮かべている本人を前にして、「何かしてあげたいのに、何もしてあげられない」と無力感に打ちひしがれる家族にとって、末期がんではないがん、非がん患者への緩和ケアが施されれば、本人だけでなく家族も救われる治療となるでしょう。

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