がん末期でお悩みならクリニックC4。末期がん、多発転移でもクリニックC4のトモセラピーなら治療の可能性があります。

〒151-0062 東京都渋谷区元代々木町33番12号

がん以外にも緩和ケアは可能?

緩和ケアにおいて必要な栄養管理とは?

トップページ >> 緩和ケアに関する記事一覧 >> 緩和ケアにおいて必要な栄養管理とは?

緩和ケアで栄養管理が必要な理由

緩和ケアで栄養管理はなぜ必要?

緩和ケアの役割とは、患者およびその家族のQOL(生活の質)を維持・改善することにあります。
普段の生活において「食べる」ということは人間の食欲を満たすものであり、生きる上で幸せを感じられる行為。つまり、食事をする喜びを感じることは、QOLの維持と改善に非常に重要であることが言えます。

ただ、がん患者さんは食欲不振・味覚障害・嚥下機能低下などの要因により、思うように食事が摂れないケースが少なくありません。
患者さんの「食べる」を支えQOLを向上させるため、緩和ケアの一環として管理栄養士による食事量の調整、栄養管理が必要なのです。

がん病態栄養専門師が語る「生きることは食べること」

大妻女子大学家政学部の「がん病態栄養専門師」で公認スポーツ栄養士でもある川口美喜子氏は、「食べること」についてがん医療フォーラムでこう語っています。

「生きるということは食べること。食べることは、過去と今をつなぐことです。

皆さんが今、食べたいものを思い浮かべたら、過去に美味しかったもの、大切な人と一緒に食べたときの情景が思い浮かぶのではないでしょうか。
『食べる』は、一歩先へ繋ぐこと、一歩先が見えることなんです。
『食べられた、食べたい、美味しい』と思ったことが、皆さんの回復につながる。
治療を継続する体力、気力、QOLの向上になると思います。」

※参照:がんの在宅療養 がん医療フォーラム2017「がん患者さんとご家族の「食べる喜び」を支える」

管理栄養士が緩和ケアで果たす役割

ここからは、緩和ケアの一環として管理栄養士が行っている栄養管理について、具体的に見ていきましょう。

栄養アセスメントの実施

栄養アセスメントとは、栄養不足や過度な栄養摂取などの具体的な問題点を明らかにするために行う検査のことを指します。

その方法(ツール)は以下のようにさまざまあり、主に栄養状態・疾患重症度や代謝亢進の程度・体重変化・体組成・栄養または食事歴・薬歴などの情報を考慮して総合的に判定します。

SGA

過去の病歴や現在の筋肉量・脂肪量で栄養状態を把握でき、特殊な器具や装置を使わずに手軽に受けられるツールです。

PG-SGA

SGAを がんの方に特化させたツールで、消化器症状に関するチェック項目が加えられています。

PMNA

高齢者の方を対象にしたツールで、身体機能、BMI値、疾患によるストレスなど幅広い項目で健康状態を診断します。

ODA

血液・尿検査などの生化学的(せいかがくてき)検査を用いたツールです。検査に手間がかかってしまうものの、検査から得た客観的なデータから診断を行うことができます。

MUST

自宅療養している方、急性期の方のためのツールです。急性疾患の有無を確認する項目が含まれています。

GNRI

高齢者の方に向けたツールです。体重と理想体重、血清アルブミン値を用いて高齢者の栄養を評価し、予測します。

MST

簡易的に診断できるツールです。診断の項目は、体重変化と食事に関しての2項目のみです。

NRS2002

診断が2段階に分かれており、急性期の方向けのツールです。

栄養アセスメントで判明した患者の栄養状態の具体的な問題点に対し、栄養士は改善するための「栄養計画」を作成し、実施していきます。

栄養管理の徹底

放射線治療や化学療法で食欲が低下している場合、食欲不振以外に吐き気や味覚障害も起こっている場合があります。 そこで必要になるのが、適切な栄養管理。各症状に応じた工夫できるポイントをお伝えします。

食欲不振

・気分のよい時だけ、食べられるものを食べる
・抗がん薬治療中での体の変化を知り、食事の摂り方にメリハリをつける
・口に合う、たんぱく質豊富な食品を選ぶ
・栄養補助食品を利用する

吐き気

・治療の日は治療前に軽く食事をとる。治療後数時間は固形物を控える
・少しずつ数回に分けて食べる
・胃の負担が少ない食品を選ぶ
・おう吐がある場合、1~2時間食事を控える

味覚の変化

・口の中が乾燥しているときは、お茶や汁物等で口の中を潤したり、あんかけ料理にするなど、食べ物に水分を補う
・味を感じにくい場合は、味付けをはっきりさせてみる
・違和感のある味は避け、いろいろな味付けを試す
・口の中を清潔な状態を保ち、保湿にも心がける

患者さんに合わせた食事対応

管理栄養士は栄養に関する問題点を探し出し、以下のようなさまざまな工夫を行っています。

患者が希望する献立の提供

患者さんが食べたいと思う献立を提供。この対応は週に1回、対象患者を決め実施しているケースが多いようです。

食べたいときの食事提供

患者さんは決められた食事時間に食事を摂れないことが多いので、食べたいと思ったタイミングで軽食を提供できるようにします。

食事量の調整

がん患者さんにとって量の多い食事は見るだけで食欲を減退させる可能性がるため、食事全体を半分または3分の1の量にするといった調整を行います。

食形態の工夫

患者さんの嚥下機能に合わせた食形態の選択が必要となることもあり、嚥下評価の結果により食事を調整します。
噛むことが困難になった患者さんのために、ペースト状やゼリー状にする対応がとられています。

味付けの工夫

「味付けを強く感じる」「甘味や塩味など、ある味だけを強く感じる」など、味覚は患者さん個々で異なるため、1人ひとりに合わせて味の濃さや味付けを工夫します。

おやつの提供

食事以外の楽しみと栄養補給として、おやつを提供することがあります。嚥下障害があっても摂取できるよう、ゼリーやムースなどを提供することが多いようです。

行事食の提供

正月のおせち料理をはじめとして、祝いごとや季節を楽しむためのメニューを提供します。

かみ出し食

噛んで吐き出すことで味や食感を楽しむもので、少量の水分摂取が可能とされる患者を対象に提供されます。

緩和ケア患者さんへの栄養管理・食事対応の成功例

食事対応や栄養管理により良好なQOLを得ることができた・状態が改善した症例を紹介します。

食事対応でQOLが向上:60歳代男性

緩和ケア病棟に入院時には点滴や濃厚流動食の摂取を拒否されていましたが、かみ出し食を提案したところ、「食事を口にできるとは思わなかった」と言われ、肉・野菜・フルーツ以外ににゅうめんも楽しんで食事されました。

食事対応でQOLが向上:40歳代女性

かみ出し食を経験したことにより味見ができることが分かり、外泊の際、自宅で娘さんと料理をし、一緒に食事することかができたと喜んでおられました。

栄養管理で状態が改善:70歳代男性

入院前は炭水化物中心の食事となっていましたが、摂食量は少量でした。
長期で栄養摂食不足と炭水化物中心の食事摂取となっていたことから、不足している栄養素であるビタミンC・ビタミンB1・ ビタミンEをビタミン剤で内服投与しました。
その後は全粥食を全量摂取となり、歩行も問題がなくなりました。
精神面も安定し、患者さんの希望どおり退院できることになりました。

※参照:日本赤十字社医療センター 栄養課 山邊 志都子氏「ホスピス緩和ケアにおける食事に関わる対応」

緩和ケアチームで活躍する「がん病態栄養専門管理栄養士」

がん病態栄養専門管理栄養士とは

がんの栄養管理・栄養療法に関する高度な知識と技術を習得し、栄養の専門職としてよりがんに特化した管理栄養士の育成やチーム医療への連携強化を目的とした「がん病態栄養専門管理栄養士」の認定制度が、2014年より日本栄養士会と一般社団法人日本病態栄養学会による共同で開始されました。
国民のがんに対する予防・治療・ケアに食と栄養の面から貢献することで、がん診療の質の向上と医療の適正化が期待されています。

がん病態栄養専門管理栄養士の1日

がん病態栄養専門管理栄養士の1日の流れを紹介します。

6時…出勤
~メールチェックや早朝の給食業務を行う~

8時…休憩

8時30分…給食業務
~カンファレンス(患者さんに関する連絡・共有をする打合せ)の前に、緩和ケア介入患者の情報収集を行う~

10時30分…緩和ケアチームのカンファレンス
~患者さんに関する情報の共有や申し送り事項を関係スタッフでシェア~

11時30分…緩和ケア回診を実施

12時…ミールラウンド(患者さんの食事を観察すること)・休憩

13時…緩和ケア回診を実施

15時…カルテを記録後、退社

がん病態栄養専門管理栄養士の声

実際にがん病態栄養専門管理栄養士として働く方の声を紹介します。

「がん病態栄養専門管理栄養士を志そうと思ったきっかけは、日常業務の中で入院患者さんの病態に応じた栄養管理にも携わるようになり、がん専門病院の管理栄養士として自身のスキルアップにつなげたいと考えたからです。
緩和ケアチームの一員として活動していた経験もあり、患者さん一人ひとりに応じたきめ細かな栄養管理や栄養食事指導を行える管理栄養士になりたいと思いました。
現場では「食欲不振」「吐き気」「味覚・嗅覚変化」「口内炎」の悩みを持つ患者さんが多く、症状は日ごとに変わっていくため、こまめに訪問して患者さんの思いを聞き取りながら食事内容を調整しています。
まずは食べられるタイミングや状態が訪れるのを待って、少量ずつ数回に分けて試してもらったり、食べられなくても無理に食べようとしなくていいですよ、とお話ししたりすることが多いです。
患者さんやご家族と一緒に考えながら、食事の提案をしています。」

緩和ケアと並行してできる「トモセラピー」とは

トモセラピーとは、無限の回転軌道照射を実現させた強度変調放射線治療(IMRT)の専用機のことです。今まで実現困難とされてきた複雑な形状のターゲットにも、その形に沿った治療ができます。

従来の放射線照射法では腫瘍に照射する線量と同程度の線量を正常組織も受けるため、正常組織へのダメージは大きく、放射線による副作用のリスクも当然高くなります。
IMRTとは、線量の強度を制御しながら多方向に照射することによって腫瘍に照射する線量をコントロールする照射方法。そのため、従来の照射法に比べて正常組織への線量は低く、放射線による副作用も低くなり、より快適で体に優しい放射線治療を受けることができます。

具体的な治療の流れとしては、まずトモセラピーでCT撮影し、がん病巣の位置を確認。放射線治療装置がCTの機能を持ち合わせているため、放射線治療の直前に必ずCT撮影を行います。
CT撮影を行うことで位置精度の正確な放射線照射が可能になり、病巣への線量の増加と正常組織への副作用の軽減が可能となります。
続いて、治療計画時のCT画像と重ね合わせて腫瘍の位置確認をして治療を実施。CT画像と重ね合わせることで照射の誤差を抑え、周辺組織への影響を最小限に抑えた理想的な放射線治療が可能となっています。

トモセラピーは小さながん病巣へのピンポイント照射はもちろんのこと、複雑ながん病巣、複数の病巣への治療が可能です。
通院による治療がメインで、1回あたりの照射時間は通常5~20分程度。全身をターゲットにした放射線治療装置なので、ベッドを移動しながら照射を行うことで縦方向に最大160cmという大きな照射野で治療することができます。この機能を駆使し、腫瘍が複数個の場合や頭から腰までの広い照射範囲でも1回の準備で照射を行うことができます。

私たちクリニックC4は『がんをあきらめない』