がん末期でお悩みならクリニックC4。末期がん、多発転移でもクリニックC4のトモセラピーなら治療の可能性があります。
〒151-0062 東京都渋谷区元代々木町33番12号
胃がんは日本でも比較的多く見られるがんの一つで、主に胃の粘膜から発生するがんです。
本記事では胃がんの生存率について、ステージごとの5年生存率や10年生存率を取り上げます。
生存率とは、ある病気と診断された人が特定の期間(5年・10年など)生存している割合を示す数値です。
特に、がんでは「5年生存率」がよく使われ、診断から5年後に生存している人の割合を指します。
【生存率の見方】
・5年生存率80% → 診断された100人のうち、5年後に生存していたのが80人
・10年生存率70% → 診断された100人のうち、10年後に生存していたのが70人
覚えておいていただきたいのは、この数字はあくまでも過去のデータに基づく統計だということ。
患者さんの未来を決定づけるものではありません。
がんと診断された人のうち、一定期間生存している人の割合を単純に示した数値です。
この生存率の特徴としては「がん以外の原因で亡くなった人」も含まれるため、がんの影響だけを示す数値ではありません。
【例】
5年実測生存率が70%
→ 100人中70人が5年後に生存(ただし、死亡の原因は問わない)
がんと診断された人の生存率を、同じ年齢層の健康な人の生存率と比較した割合です。
先述した実測生存率よりも、がんがどれだけ生存率に影響を与えているのかがわかります。
なお、近年ではより正確な指標として、次の「ネット・サバイバル」が用いられています。
【例】
がん患者の5年生存率が80%、ある年齢層の健康な人の5年生存率が95%
→ 5年相対生存率は約84%
がん以外の死亡要因を除いた生存率です。
この数値には、交通事故やほかの病気が原因で亡くなったケースが入りません。
「がんそのものが生存にどれほど影響を与えたか」を測定するために使われます。
【例】
5年ネット・サバイバルが60%
→ 100人中60人が5年後に生存(がん以外の死因は含まない)
繰り返しにはなりますが、生存率とは、あくまでも統計的なデータに基づく「傾向」です。
がんと診断された一人ひとりに、必ずしも当てはまるものではありません。
それでは何のためにあるかというと、治療の効果を客観的に知るためです。
生存率はがん治療のための非常に重要な指標として、医療に役立てられているのです。
胃がんの5年生存率、10年生存率について説明します。
全ステージを合わせた5年生存率は、ネット・サバイバルで70.6%(実測生存率62.6%)となっています。
ステージごとの5年生存率(ネット・サバイバル)はI期が92.8%、II期66.6%、III期41.4%、IV期が6.7%と進行するにつれ低下します。
病期 | 対象者数 | 平均年齢 | 実測生存率 | ネット・サバイバル |
---|---|---|---|---|
全体 | 53,650 | 71.5歳 | 62.6% | 70.6% |
I期 | 39,368 | 71.6歳 | 82.0% | 92.8% |
II期 | 4,919 | 71.6歳 | 59.7% | 66.6% |
III期 | 5,079 | 71.2歳 | 37.5% | 41.4% |
IV期 | 3,907 | 70.3歳 | 6.2% | 6.7% |
※診断年と生存率:2015年5年生存率
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」
全ステージを合わせた10年生存率は、ネット・サバイバルで57.9%(実測生存率47.6%)となっています。
ステージごとの10年生存率(ネット・サバイバル)は、I期79.1%、II期52%、III期29.3%、IV期が3.9%です。
病期 | 対象者数 | 平均年齢 | 実測生存率 | ネット・サバイバル |
---|---|---|---|---|
全体 | 45,911 | 70.6歳 | 47.6% | 57.9% |
I期 | 32,903 | 70.7歳 | 64.6% | 79.1% |
II期 | 4,491 | 70.5歳 | 44.0% | 52.0% |
III期 | 4,613 | 70.2歳 | 25.2% | 29.3% |
IV期 | 3,487 | 69.8歳 | 3.4% | 3.9% |
※診断年と生存率:2012年10年生存率
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」
胃がんの罹患数や年齢層など、その他の統計について取り上げます。
「罹患」とは、特定の病気にかかることを意味します。
全国がん登録罹患データ(2020年)を見ていきましょう。
●部位別がん罹患数(男性)
部位 | 罹患数 |
---|---|
前立腺 | 87,756 |
大腸 | 82,809 |
肺 | 81,080 |
胃 | 75,128 |
結腸 | 51,733 |
直腸 | 31,076 |
肝臓 | 23,707 |
膵臓 | 22,557 |
食道 | 20,128 |
腎・尿路(膀胱除く) | 19,660 |
悪性リンパ腫 | 19,246 |
膀胱 | 17,424 |
口腔・咽頭 | 15,490 |
胆のう・胆管 | 11,705 |
皮膚 | 12,418 |
白血病 | 8,384 |
甲状腺 | 4,509 |
喉頭 | 4,205 |
多発性骨髄腫 | 3,920 |
脳・中枢神経系 | 3,077 |
乳房 | 622 |
●部位別がん罹患数(女性)
部位 | 罹患数 |
---|---|
乳房 | 91,531 |
大腸 | 64,915 |
結腸 | 46,507 |
肺 | 39,679 |
胃 | 34,551 |
子宮 | 28,492 |
膵臓 | 21,891 |
直腸 | 18,408 |
子宮体部 | 17,779 |
悪性リンパ腫 | 16,751 |
卵巣 | 12,738 |
甲状腺 | 11,918 |
皮膚 | 11,427 |
肝臓 | 11,037 |
子宮頸部 | 10,353 |
胆のう・胆管 | 9,687 |
腎・尿路(膀胱除く) | 9,481 |
口腔・咽頭 | 6,562 |
白血病 | 5,888 |
膀胱 | 5,761 |
食道 | 4,430 |
多発性骨髄腫 | 3,349 |
脳・中枢神経系 | 2,636 |
喉頭 | 408 |
男性における胃がんの罹患数は75,128例で、男性のがん全体の中で4番目に多い罹患数となっています。
一方、女性の罹患数は34,551例と女性のがん全体の中で5番目に多い罹患数です。
罹患数は男性の方が高く、女性の約2.2倍。
また、消化器系のがんにおける順位も男女で異なります。
男性では胃がんの罹患数が大腸がんに次いで2番目に多いのに対し、女性では大腸がん・膵臓がん・子宮がんのほうが多く、胃がんは消化器系がんの中でもやや低い順位にあります。
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
■男性
年齢層 | 罹患率(人口10万人あたり) |
---|---|
0~59歳 | 30以下 |
60~64歳 | 145.3 |
65~69歳 | 249.3 |
70~74歳 | 365.3 |
75~79歳 | 490.4 |
80~84歳 | 551.5 |
85~89歳 | 572.4 |
90~94歳 | 517.5 |
95~99歳 | 439.8 |
100歳以上 | 264.4 |
■女性
年齢層 | 罹患率(人口10万人あたり) |
---|---|
0~59歳 | 30以下 |
60~64歳 | 48.1 |
65~69歳 | 78 |
70~74歳 | 112 |
75~79歳 | 154.2 |
80~84歳 | 185.5 |
85~89歳 | 214.5 |
90~94歳 | 213.2 |
95~99歳 | 214.6 |
100歳以上 | 146.1 |
※単位:例
胃がんの罹患率は、男女ともに60歳以降で急増。
特に男性は女性の約2~3倍の罹患率となっています。
また、男性は80~89歳でピークを迎え、その後は低下していますが、女性は高齢になっても比較的横ばい。
90歳以上では男性の罹患率が低下するのに対し、女性は一定の水準を維持しています。
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
・胃がんの5年生存率(ネット・サバイバル)は70.6%、10年生存率は57.9%。
・胃がんの生存率はステージによって大きく異なり、I期では90%以上、IV期では10%を下回る傾向にあります。
・生存率には「実測生存率」「相対生存率」「ネット・サバイバル(純生存率)」の3種類があり、それぞれ異なる意味を持っています。
・生存率は患者さんの未来を定めるものではなく、治療の効果を測定する指標として役立てられています。
私たちクリニックC4は『がんをあきらめない』