がん末期でお悩みならクリニックC4。末期がん、多発転移でもクリニックC4のトモセラピーなら治療の可能性があります。
〒151-0062 東京都渋谷区元代々木町33番12号
舌は、食べ物を飲み込む、味を感じる、正しく発音するなど、さまざまな機能があります。
舌がんは、これらの機能に大きな影響を与える病気です。舌がんが発症すると舌の痛み、出血、口臭の悪化などの症状が出ます。
本記事では、舌がんの基本情報から、ステージごとの進行度の違い、症状、治療法、生存率までを詳しく解説します。
舌は、食べ物をかみ砕き飲み込む動作や味を感じる、発音を正確に行うなど、多くの役割を担う器官です。
舌の可動部と呼ばれる部分は、これらの機能を実現するために柔軟に動く構造をしています。しかし、この舌に発生する舌がんは、これらの役割に大きな影響を及ぼします。
舌がんを発症すると、初期には舌に小さな腫瘤やただれが現れることが多いですが、進行するにつれ、痛みやしこり、舌が動かしにくいなどの症状が起こります。
また、発音のしづらさや食事の際の飲み込みにくさなど、日常生活のあらゆる場面で支障をきたします。
さらに、進行が進むと痛みが増し、出血や口臭の悪化、場合によってはリンパ節や遠隔転移による全身症状が見られることもあります。
舌がんは早期発見が鍵となりますが、進行度に応じて治療が難しくなるため、症状に気づいた場合は早急に医師に相談することが重要です。
舌がんの進行度は、腫瘍の広がり・深さ(T)、リンパ節への転移(N)、遠隔転移(M)を組み合わせたTNM分類で決定されます。
以下の表は、各ステージの特徴を簡潔にまとめたものです。
ステージ | T(腫瘍の広がり・深さ) | N(リンパ節転移) | M(遠隔転移) | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
ステージ1 | 腫瘍が2cm以下で周囲組織に浸潤していない | 転移なし | なし | 腫瘍は局所にとどまり治療効果が高い |
ステージ2 | 腫瘍が2cm超~4cm以下、または軽度の周囲浸潤 | 転移なし | なし | 腫瘍が拡大するが局所に限局している |
ステージ3 | 腫瘍が4cm超、または周囲組織への浸潤 | 同側の単一リンパ節(3cm以下)の転移が1個で、頸部リンパ節の節外浸潤がない | なし | 局所進行またはリンパ節転移が始まる段階 |
ステージ4 | 腫瘍が周囲臓器に浸潤または転移 | リンパ節転移あり | あり | 他臓器への転移が確認される進行がん |
舌がんの発生には、主に以下のような要因が関連していることが分かっています。
1.生活習慣要因
・喫煙(最も重要なリスク要因)/過度の飲酒
・喫煙と飲酒の両方を行う場合、リスクは相乗的に上昇します。
2.口腔内要因
・不適合な義歯による慢性的な刺激
・歯の鋭利な破折部分による持続的な刺激
・不衛生な口腔内環境
3.舌病変
・白板症(粘膜が白く変化する状態)
・紅板症(粘膜が赤く変化する状態)
舌がんの症状は進行段階によって異なりますが、主な症状には以下のようなものがあります。
【初期の症状】
・舌の表面のただれが治りにくい
・口内炎のような症状が長引く
・舌に小さな硬いしこりができる
・舌の動きに違和感がある
【進行期の症状】
・舌の痛みや出血
・舌の運動障害
・発音の障害
・飲み込みにくさ
・持続する口臭
・首のリンパ節の腫れ
注意が必要なのは、これらの症状が2週間以上続く場合です。
早期発見・早期治療が改善につながるため、気になる症状がある場合は、速やかに専門医の診察を受けましょう。
舌がんの治療を考える上で重要な指標となる5年生存率は、がんの進行度によって大きく異なります。
5年生存率とはがんと診断された後、5年後に生存している患者さんの割合を示す数値です。
舌がんの範囲 | 生存率 |
---|---|
限局 | 86.6% |
領域 | 53.5% |
遠隔 | 13.9% |
舌がんの5年生存率は、がんの進行度によって大きく変わります。
早期の「限局」段階では、治療が比較的効果的であり86.6%と高い生存率を示します。しかし、がんが周囲のリンパ節に広がった「領域」段階になると、生存率は53.5%に下がります。さらに、がんが他の臓器に転移した「遠隔」段階では、13.9%と大きく低下します。
ただし、これらの数値は統計的な平均値であり、患者さんの年齢や体力、治療の内容によって大きく異なる可能性があります。
そのため、あくまで参考の一つとして考えましょう。
参照元:口腔・咽頭:[国立がん研究センター がん統計]
舌がんの治療は、がんの進行度(ステージ)、患者さんの年齢や全身状態などを考慮して、治療方法が選択されます。
主な治療法として、手術療法、放射線療法、薬物療法があり、これらを単独または組み合わせて行います。
ステージ1の舌がんでは、主に手術療法が一般的です。
腫瘍が小さく、転移がない段階であるため、舌の一部分のみを切除する「舌部分切除術」が行われます。
切除範囲が限局的であるため、手術後の舌の機能(発音、嚥下など)への影響は比較的少なく、食べたり飲んだり、発音することへの影響は少ない傾向にあります。
ステージ2でも、ステージ1と同じく手術療法が基本となりますが、腫瘍の大きさや位置によっては、「舌半側切除術」が必要となることもあります。
この場合、切除後の舌の機能を維持するため、必要に応じて再建手術を行います。また、頸部リンパ節への転移リスクが高いと判断された場合には、予防的な頸部郭清が追加されることもあります。
ステージ3の治療では、手術療法に加えて、術後の再発リスクを低減するための補助療法が重要となります。
手術後に病理診断(病理検査)の結果、放射線療法や薬物療法を組み合わせた術後補助療法が行われることが多くなります。
腫瘍の範囲が広い場合は、「舌半側切除術」や「舌亜全摘出術」などの比較的大きな手術が必要となり、再建手術も合わせて行われます。
ステージ4の舌がんは、腫瘍が大きく広がり、周囲の組織や遠隔部位への転移が確認される進行がんの状態です。
この段階では、病状に応じて手術療法、放射線療法、薬物療法(化学療法、免疫療法、分子標的薬)が選択されます。
手術可能な場合には、腫瘍の切除や頸部リンパ節の郭清術が行われ、舌の再建手術で機能の回復を目指します。
一方、手術が難しい場合や再発リスクが高い場合には、放射線治療や薬物療法も実施します。
ステージ4の治療では、患者一人ひとりの状態に合った適切な治療計画を担当医と相談することになります。
舌がんのステージ4は、がんが進行した状態を示しますが、医療技術の進歩により様々な治療方法があります。
治療は主に、手術療法や放射線療法、薬物療法(化学療法、免疫療法、分子標的薬)などです。
また、治療後の機能回復や生活の質の維持のために、専門的なリハビリテーションと継続的な口腔ケアも重要な要素となります。
医療技術は日々進歩しており、新しい治療法や薬剤の開発も進んでいます。担当医と相談しながら、個々の状況に合った治療法を検討しましょう。
※参照元一覧
口腔・咽頭|がん情報サービス
口腔がん|がん研有明病院
口腔・咽頭 |
私たちクリニックC4は『がんをあきらめない』