がん末期でお悩みならクリニックC4。末期がん、多発転移でもクリニックC4のトモセラピーなら治療の可能性があります。
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日本人男性にとって身近ながんの一つである、前立腺がん。
本記事では、ステージ4の前立腺がんについて、基礎的な知識からステージの定義、生存率、治療方法や合併症への対処方法などを取り上げます。
前立腺(ぜんりつせん)は、男性だけが持っている臓器で、クルミのような形をしています。
膀胱のすぐ下にあって、尿道を取り囲むように存在しています。
役割としては、精液の一部である「前立腺液」をつくること。
この前立腺液が、精子が通る際に精子を守ったり、動きやすくしたりしています。
このように、前立腺は尿や排尿の経路にも関係しつつ、生殖にも関わる器官という位置づけです。
前立腺がんは、その名のとおり前立腺にできる悪性腫瘍(がん)を指します。
つまり、前立腺の細胞が何らかの理由で異常に増殖して、制御不能になる病気です。
男性に特有のがんで、特に中高年以降の年代で多く見られます。
前立腺がんの特徴としては、進行は比較的ゆっくりなものが多いこと。
早期に発見することで、治療の選択肢が増えます。
前立腺がんのステージは、以下の要素によって決められます(※TNM分類)。
・初めに発生した「原発がん」の広がりの程度
・所属リンパ節(骨盤内のリンパ節)への転移の有無
・遠隔転移の有無
上記を踏まえた上で、前立腺がんのステージIVは、以下2パターンに分かれます。
■パターン1
・原発がんの広がり:問わない
・骨盤内のリンパ節への転移:あり
・遠隔転移:なし
■パターン2
・原発がんの広がり:問わない
・骨盤内のリンパ節への転移:問わない
・遠隔転移:あり
要するに、前立腺がんのステージ4は「遠隔転移はないが骨盤内のリンパ節への転移がある」場合と、「遠隔転移がある」場合に分かれます。
生存率とは、ある病気と診断された人が、5年や10年といった特定の期間を生きて過ごしている割合です。
がんにおいては「5年生存率」がよく使われ、診断から5年後にどれくらいの人が生存しているかを表します。
前立腺がんのステージ4における生存率は、以下のような数値になっています。
■実測生存率:51.2%
■ネット・サバイバル:60%
※実測生存率:がんと診断された人のうち、一定期間生存している人の割合(がん以外の死亡も含む)
※ネット・サバイバル:がん以外の死亡要因を除いた生存割合
※診断年と生存率:2015年5年生存率
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」(https://hbcr-survival.ganjoho.jp)
リンパ節や遠隔転移を伴うステージ4では、薬物療法が中心に行われます。
主な薬物療法には、内分泌療法と細胞障害性抗がん薬があります。
「内分泌療法(ホルモン療法)」は、男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌や作用を抑える薬を使って、がんの進行を抑える治療方法です。
手術や放射線治療が難しい場合や、がんが他の臓器へと転移している場合に採用されます。
内分泌療法には、以下のような副作用が生じることもあります。
・のぼせ、ほてり、急な発汗(ホットフラッシュ)
・性機能障害
・乳房の症状(女性化乳房、乳頭の痛み)
・骨密度の低下、骨折リスクの増加
・疲労感
副作用の多くは一過性のものですが、その症状が強すぎる場合には薬の種類を変更したり、治療を中止したりすることがあります。
内分泌療法の効果が現れにくいがんは「去勢抵抗性前立腺がん」と呼ばれます。
この場合には、以下の2つが単独、または組み合わせて用いられます。
■新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)
男性ホルモン(アンドロゲン)の受容体を阻害して、その伝達を抑制することで強い治療効果をもたらす薬
■細胞障害性抗がん薬
がん細胞の消滅やできるだけ小さくすることを目的に用いられる薬
骨転移を伴っている場合には、進行を抑えるために「骨修飾薬」が検討されます。
痛みが強い場合は鎮痛薬のほかにも、程度に応じて医療用麻薬が用いられることもあります。
また、骨折を予防するために放射線治療として「外照射療法」が行われることもあります。
前立腺がんの手術や放射線治療後に起こりやすい合併症として、尿失禁、性機能障害、鼠径ヘルニアがあります。
それぞれに対して、以下の治療が検討されます。
尿失禁の治療としては、「骨盤底筋体操」が推奨されています。
場合によっては、尿道括約筋の機能を高める薬が処方されることもあります。
尿失禁が改善されない場合は、人工尿道括約筋を埋める手術も検討されます(保険適用)。
性機能障害には、勃起障害や射精障害、性欲減退などがあります。
■精神療法
心理的なストレスを、言葉でのコミュニケーションを通じて和らげる治療です。
パートナーとともに受けるのが望ましいとされています。
■薬物療法
ホスホジエステラーゼ5阻害薬(3種類)を用いて、性的刺激による勃起を促進する治療です。
長期的な「内分泌療法」の後では、性欲低下により効果が低下することがあります。
頭痛やほてりなどの副作用が出ることもありますが、多くは軽く、一過性のものです。
■陰圧式勃起補助具による治療
補助器具による圧をかけることで、疑似的な勃起状態を起こす治療法です。
中には厚生労働省の認可を受けている器具もありますが、基本的には保険適用の範囲外です。
前立腺がんの手術によって精管が切断されると、術後は射精ができません。
将来的に子どもを希望する場合は、事前に精子を採取して人工授精を行ったり、手術後に精巣内から精子を採取して体外受精を行う方法などがあります。
前立腺がんの手術によって、鼠径ヘルニアになることがあります。
この鼠径ヘルニアは一度なると自然に治ることはなく、放っておくと腸が嵌まって抜けなくなる「嵌頓(かんとん)」のリスクがあります。
根治のためには手術が必要なため、何か違和感があれば早めに医師に相談することが大切です。
緩和ケアとは、がんのような生命を脅かす病気に直面している人と、その家族の「生活の質(QOL)」を高めるためのケアです。
緩和ケアの目的は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、患者と家族の苦痛を和らげて、できるだけ穏やかに、自分らしく過ごせるように支えること。
2つ目は、QOL(生活の質)を高めること。
これは、身体的な痛みだけでなく、心の不安や家族の悩みまで含めてトータルで支える、という考え方に基づいています。
緩和ケアは、がんと診断されたらすぐに受けることができます。
昔は「治療が終わったあと」と思われがちでしたが、今は「治療と並行して、最初から受ける」のがスタンダード。
診断直後のショックや、初期から感じる身体のつらさに対しても、早い段階でケアを始めることで、苦痛を軽減できるという考え方が広がっています。
緩和ケアは「チーム医療」で行われています。
中心になるのは主治医や看護師ですが、さらに
・薬の調整を行う薬剤師
・不安に寄り添う心理士やソーシャルワーカー
・家族ケアを担う専門スタッフ
といったように専門職が連携して支える「緩和ケアチーム」が組まれています。
受けられる場所も多様で、病院の外来・入院病棟・緩和ケア病棟(ホスピス)・自宅での訪問ケアなど、本人の希望や状態に合わせて選べるようになっています。
緩和ケアで大切にされているのは、「辛い」「苦しい」という気持ちを我慢しないこと。
患者さんやそのご家族、親しい方の心に寄り添ってケアが行われます。
・ステージ4は「骨盤内リンパ節転移のみ」か「遠隔転移あり」の2パターンに分かれる
・5年生存率は実測生存率51.2%、ネット・サバイバル60%
・治療の軸は薬物療法(ホルモン療法+ARSI、必要に応じて抗がん薬)
・骨転移には骨修飾薬や放射線による痛みや骨折予防が加わる
・治療後の尿失禁や性機能障害、鼠径ヘルニアは、体操や薬、手術などで対処される
・診断直後から緩和ケアが受けられる
・「つらさを我慢しない」ことが、治療を続けるうえで大切にされている
私たちクリニックC4は『がんをあきらめない』