がん末期でお悩みならクリニックC4。末期がん、多発転移でもクリニックC4のトモセラピーなら治療の可能性があります。
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膀胱がんは高齢者を中心に発症が多く、進行すると治療や生活に大きな影響が出るがんのひとつです。
特にステージ4では、がんが骨盤の外や遠隔臓器に広がっているため、全身療法や緩和ケアを組み合わせる必要がでてきます。
本記事では、ステージ4の膀胱がんについて、基礎的な知識からステージの定義、生存率、治療方法などを取り上げます。
膀胱は、尿を一時的にためておく袋のような臓器です。
体の中の位置でいうと、下腹部(おへその下あたり)にあり、骨盤の中におさまっています。
膀胱の役割は、大きく以下の2つ。
・尿をためる
・意図したタイミングで排尿する(コントロールする)
腎臓で作られた尿は「尿管」という細い管を通って膀胱に送られ、ここに一時的にたまります。
そのあと、トイレで排尿するときに尿道を通って体の外に出ていきます。
膀胱の壁は伸び縮みするようになっていて、尿がたまると膨らみ、出すとしぼみます。
内側の壁は「尿路上皮(にょうろじょうひ)」という特殊な粘膜でできていて、膀胱がんが発生しやすい場所でもあります。
膀胱がんは、「膀胱にできるがん」の総称です。
主な種類は以下のとおりです。
【膀胱がんの種類】
・尿路上皮がん(90%以上)※本記事で取り上げます
・扁平上皮がん
・腺がん
・小細胞がん
実際には、その大半が膀胱の内部にある「尿路上皮」にできる「尿路上皮がん」というタイプです。
進行するとリンパ節や肺、肝臓、骨などへの転移が見られます。
膀胱がんの代表的なサインのひとつが「血尿」です。
これは、尿に血が混じって赤っぽくなったり、茶色っぽく見えたりする状態のことを指します。
目で見てはっきり分かる場合もあれば、自覚はなくても顕微鏡の検査で血が見つかるケースもあります。
しかもこの血尿は痛みがないことが多く、一度出たあとしばらく出なくなるなど、出たり出なかったりを繰り返すこともあるので要注意です。
そのほか、頻尿や排尿時の痛み、残尿感、突然の強い尿意など排尿にまつわるトラブルも症状として現れやすいです。
こうした症状は、膀胱にがんができていることで炎症が起きたり、尿が通る道が刺激されたりすることが原因で起こります。
また、初期段階では尿や排尿に関する変化が中心ですが、がんが進行してくると、次のような全身に影響する症状が出ることもあります。
・尿が出にくくなる(尿路がふさがれてしまう場合など)
・わき腹や腰、背中に痛みを感じる(周囲の臓器や神経に広がった場合)
・足のむくみ(リンパの流れが悪くなることが関係)
膀胱がんのステージは、以下の要素によって決められます。
・初めに発生した「原発がん」の深達度
・骨盤内へのリンパ節への転移(有無や程度)
・遠隔転移(離れた臓器やリンパ節への転移)
上記を踏まえた上で、膀胱がんのステージIVは、IVAとIVBの2つに分かれます。
■IVA(以下いずれか)
・骨盤壁や腹壁にがんが広がる
・離れたリンパ節に転移がある
※ただし、遠隔転移はない
■IVB
・遠隔転移がある
要するに、骨盤壁や腹壁まで食い込む、あるいは骨盤外へのリンパ節転移で IVA。
肺や肝臓、骨など離れた臓器への遠隔転移が確認されたら、原発がんの広がりやリンパ節転移の程度に関係なくIVBに該当します。
生存率とは、ある病気と診断された人が、5年や10年といった特定の期間を生きて過ごしている割合です。
がんにおいては「5年生存率」がよく使われ、診断から5年後にどれくらいの人が生存しているかを表します。
膀胱がんのステージ4における生存率は、以下のような数値になっています。
■実測生存率:16.7%
■ネット・サバイバル:18.3%
※実測生存率:がんと診断された人のうち、一定期間生存している人の割合(がん以外の死亡も含む)
※ネット・サバイバル:がん以外の死亡要因を除いた生存割合
※診断年と生存率:2015年5年生存率
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」
ステージIVの膀胱がんでは、がんが広がって手術では取りきれないケースが多いため、「がんの進行を抑える」「症状を和らげる」ことを目的に、全身に作用する薬物療法が行われます。
治療の進み方は、まず「細胞障害性抗がん薬」から始まり、効果がなければ「免疫チェックポイント阻害薬」、それでも再発や進行が見られた場合は「抗体薬物複合体」へと移行していく段階的なアプローチになります。
最初に用いられるのが細胞障害性抗がん薬です。
がん細胞を直接攻撃するタイプの薬で、効果があった場合は継続されます。
・進行、転移のある膀胱がんに最初に使われる
・がん細胞の分裂や増殖を妨げる薬
・通常は複数の薬を組み合わせて使う(併用療法)
・ステージIVの場合は、手術が難しい or 転移がある場合の主な治療法として使われる
・吐き気、食欲不振
・白血球・血小板の減少、貧血
・口内炎、脱毛など
・副作用は強めだが、予防薬やサポート療法でコントロールも進んでいる
最初の抗がん薬で効果がなかった場合、次の選択肢は免疫チェックポイント阻害薬です。
免疫のブレーキを外し、がんに対する免疫反応を強める治療法です。
・がんが免疫のブレーキを使って逃れているのを解除し、体の免疫力で攻撃させる治療
・いわゆる「免疫療法」の一種
・根本的な免疫システムの働きを活かす
・細胞障害性抗がん薬のあと、病状が安定している場合の維持療法
・細胞障害性抗がん薬が効かなかった場合の代替治療
・術後の病理結果でリスクが高いと判断された場合(術後補助療法)
・かゆみ、吐き気、疲労感
・免疫関連の副作用(例:甲状腺機能異常など)
・重症化することもあるため、慎重な経過観察が必要
免疫チェックポイント阻害薬でも効果が見受けられなかった場合、抗体薬物複合体(ADC)が使われます。
抗体と抗がん薬を組み合わせた新しいタイプの薬で、がん細胞にピンポイントで薬を届ける特徴があります。
・「抗体+抗がん薬」がセットになった新しいタイプの薬
・抗体ががん細胞をピンポイントで狙い撃ちし、そこに抗がん薬を届ける仕組み
・体へのダメージを少しでも減らしつつ、効果を高める狙いがある
・細胞障害性抗がん薬も免疫チェックポイント阻害薬も効かなくなった場合の選択肢
・しびれ、皮疹、かゆみ
・血球の減少、感染症、脱毛、食欲不振など
・個人差も大きいので、早期の気づきと相談が大事
副作用は避けられない部分もありますが、予防薬やサポート療法が用意されているものもあります。
また、副作用の程度は人によって大きく違うので、「気になる症状が出たら、すぐに相談」が鉄則。
「副作用が出る=治療を続けられない」とは限らず、薬を調整しながら治療を続けることもできます。
緩和ケアとは、がんのような生命を脅かす病気に直面している人と、その家族の「生活の質(QOL)」を高めるためのケアです。
緩和ケアの目的は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、患者と家族の苦痛を和らげて、できるだけ穏やかに、自分らしく過ごせるように支えること。
2つ目は、QOL(生活の質)を高めること。
これは、身体的な痛みだけでなく、心の不安や家族の悩みまで含めてトータルで支える、という考え方に基づいています。
緩和ケアは、がんと診断されたらすぐに受けることができます。
昔は「治療が終わったあと」と思われがちでしたが、今は「治療と並行して、最初から受ける」のがスタンダード。
診断直後のショックや、初期から感じる身体のつらさに対しても、早い段階でケアを始めることで、苦痛を軽減できるという考え方が広がっています。
緩和ケアは「チーム医療」で行われています。
中心になるのは主治医や看護師ですが、さらに
・薬の調整を行う薬剤師
・不安に寄り添う心理士やソーシャルワーカー
・家族ケアを担う専門スタッフ
といったように専門職が連携して支える「緩和ケアチーム」が組まれています。
受けられる場所も多様で、病院の外来・入院病棟・緩和ケア病棟(ホスピス)・自宅での訪問ケアなど、本人の希望や状態に合わせて選べるようになっています。
緩和ケアで大切にされているのは、「辛い」「苦しい」という気持ちを我慢しないこと。
患者さんやそのご家族、親しい方の心に寄り添ってケアが行われます。
ステージ4の膀胱がんは、原発がんの深達度と骨盤内リンパ節転移の有無で、IVAとIVBに分類されます。
5年生存率は実測で約16.7%、ネット・サバイバルで18.3%なものの、正確なステージ判定が治療方針の要となります。
治療はまず細胞障害性抗がん薬による薬物療法から始まり、効果が不十分な場合には免疫チェックポイント阻害薬、さらに抗体薬物複合体へと段階的に切り替えます。
薬物療法では副作用が伴うことも多いため、予防薬やサポート療法を併用することで不快感の緩和を目指します。
がんによる痛みや不安を和らげ、生活の質を維持するために「緩和ケア」が用意されています。
緩和ケアは、診断直後から治療と並行して受けることができます。
主治医と十分に相談しながら、治療を進めていきましょう。
私たちクリニックC4は『がんをあきらめない』